消火器用消火薬剤-日本消防検定协会.pdf

消防機器早わかり講座 消火器用消火薬剤 規格省令 消火器用消火薬剤の技術上の規格を定める省 令 （昭和３９年９月１７日自治省令第２８号） 設置基準 消防法施行令第１０条 （消火器として）危険物の規制に関する政令第２０条 機械泡消火薬剤 ＜消火器用消火薬剤は、消火器に充てんされて使用されます。＞ 消火器用消火薬剤は、主に消火器に充てんされて使用されます。また、火災時又は点検 時などで使用した消火器に、同じ型式の新たな消火薬剤を充てんし、再び使用可能な状態 にすることができます。 １ 概 要 消火器は、初期火災の消火を目的として、デパート、ビル、病院、劇場、工場及び倉庫 等の建築物やガソリンスタンド等の危険物施設に設置されています。このような場所にお いて発生する火災には、当該火災に適した消火薬剤が充てんされている消火器を用いて、 効率よく消火することが必要です。 この消火薬剤には、水溶液あるいは液状のもの、粉末状のもの、消火器から放射された 時に、ガス状、泡状になるなど様々なタイプのものがあります。 消火器用消火薬剤の性状、性能等については、次の通りです。 ２ 分類及び共通性状 （１）分類 消火器用消火薬剤は、規格省令において、表１のように分類されています。 （２）共通性状 これら全ての消火薬剤に共通する性状は、次の通りです。 ア 著しい毒性又は腐食性を有しないものであって、かつ、著しい毒性又は腐食性のあ るガスを発生しないもの。 イ 水溶液及び液状の消火薬剤は、結晶の析出、溶液の分離、浮遊物又は沈殿物の発生 その他異常を生じないもの。 ウ 粉末状の消火薬剤は、塊状化、変質その他異常を生じないもの。 表1 消火薬剤の分類 名称 定義 消火作用 （注） アルカリ金属塩類の水溶液であって、アル Ａ火災では水の冷却効果。Ｂ火災では 強化液 カリ性反応を呈する。凝固点は、零下20 燃焼連鎖反応を抑制するアルカリ金属 消火薬剤 度以下。 イオンによる負触媒効果。 アルカリ金属塩類等の水溶液であって、中 Ａ火災では水の表面張力低下能による 性反応を呈する。凝固点は、零下20 度以 強化液（中性） 木材等への浸透、付着効果と水の冷却 下。フッ素系界面活性剤や炭化水素系界面 消火薬剤 効果。Ｂ火災に対しては泡による窒息 活性剤が含有され、放射すると泡を形成す 効果と冷却効果。 水 る。 系 化学反応により泡を形成する消火薬剤。 化学反応により発生する二酸化炭素が 消 化学泡 外筒A 剤は炭酸水素ナトリウム、内筒B 剤 水酸化アルミニウムを核とした泡を発 火 泡 消火薬剤 は硫酸アルミニウムが主剤。各々水に溶解 泡させる。Ａ火災では泡の付着性によ 薬 消 して消火器の外筒、内筒に充てんする。 る窒息効果と水の冷却効果。Ｂ火災で 剤 火 A 剤、B 剤が混合反応し、泡を生成する。 は泡による窒息効果と冷却効果。