电池材料研究会-中性子産业利用推进协议会.doc

茨城県中性子利用促進研究会 平成26年度磁石材料分科会 主催：茨城県中性子利用促進研究会 共催：中性子産業利用推進協議会 （一財）総合科学研究機構（CROSS東海） 元素戦略プロジェクト磁性材料研究拠点 協賛：J-PARC/MLF利用者懇談会 日時：平成26年10月23日（木）10:30-17:00 場所：エッサム神田ホール401会議室 〒101-0045　東京都千代田区神田鍛冶町3-2-2 TEL: 03-3254-8787 テーマ：中性子による磁石材料構造解析の現状と展望 趣旨： HEVやEVなど環境対応自動車を始めとして磁石モータの需要が拡大し，高性能磁石開発への期待が益々高まっている．茨城県では，こうした開発に貢献すべく，茨城県プロジェクトとして，磁石材料構造解析をiMATERIAの重点課題に取り上げて取り組んでいる．一方，国内では元素戦略プロジェクト磁性材料研究拠点における研究開発が着実に進んでいる．本研究会では，元素戦略プロジェクトにおける磁石材料研究の取り組みを紹介するとともに，磁石材料構造解析の現状，および，iMATERIAでの解析手法をチュートリアルとして紹介する．併せて，電子顕微鏡や放射光など他手法による構造解析の最新事例も紹介し，中性子による磁石材料構造解析の今後を展望する． プログラム 10:30-10:35　開会挨拶 分科会代表　小野 寛太（KEK） 10:35-10:55　iMATERIAの産業利用の状況 　　 石垣　徹（茨城大） iMATERIAは高付加価値材料の創成を実現することを目指した産業利用目的の汎用型の材料構造解析装置である．基本的には粉末構造回折装置であるが，小角散乱や集合組織測定，ならびに広いQ-range測定も可能である．本講演では，iMATERIAの基本的な機能と産業利用の現状を紹介する． ＜元素戦略プロジェクトの取り組み＞ 10:55-11:35　元素戦略磁性材料研究拠点での取り組み 　　 広沢 哲（NIMS） 元素戦略磁性材料研究拠点では「先端解析?計測プラットフォーム」と，材料組織予測を含む保磁力理論研究プラットフォームとしての「磁石シミュレータ」の構築を掲げ，理論と計測解析，材料創製の各グループ間の連携研究を推進している．前者には，量子ビームを用いた結晶および磁気構造解析が含まれ，磁性電子論，保磁力理論，材料組織制御に必須の生成自由エネルギーや状態図等のデータ基盤整備，フェーズフィールド?シミュレーションなどの基盤的研究とも連携している．また，磁石シミュレータには界面などの複雑構造における電子状態の第一原理計算に基づく磁気異方性やキュリー温度などの磁気物性値の予測などが含まれる． 11:35-12:10 大型研究施設の材料原理解析技術強化と ハイスループット化への期待 　　　　　　庄司哲也（文科省） 我が国はJ-PARCやSPring-8を始めとする世界屈指の量子ビームラインを保有しており，物質?表面現象に対する理解が深化されつつある．一方，材料は階層構造が性能発現に寄与し，中性子による平均情報としてマルチスケールな構造解析できることは極めて重要な事実である．そこで，本発表では，材料研究の動向を踏まえ，中性子によるマルチスケールな定量化情報の取得をハイスループットで行い，将来の材料の研究開発の短期間化への寄与への期待について述べる． 12:10-13:10　昼食 ＜チュートリアル＞ 13:10-13:45 磁石材料の磁気構造解析の現状　 　　　　　　 斉藤耕太郎（KEK） 希土類強磁性体Sm2Fe17N3は，Smが巨大な中性子吸収断面積を持つため中性子回折による磁気構造の報告が皆無という状況であった．我々はiMATERIAにおいて通常よりも長時間の測定をすることでSm系化合物でも同位体置換等を行なわずに磁気構造解析が可能であることを示した．またNd-Fe-B磁石において．焼結磁石のバルク試料を用いた中性子回折実験を行ない，これまで電子顕微鏡による局所的な測定で報告されてきたdhcp-Nd等の存在を確認した．高温in-situ測定を行なうことで各温度での副相の変化も観測でき，熱処理過程と副相の生成に関するバルク全体の情報を得られた． 13:45-14:20 中性子?放射光を利用した磁石材料研究　　 小野寛太（KEK） 中性子や放射光などの量子ビームは材料研究に不可欠のツールである．磁石材料研究においては，中性子を利用することにより，気構造を解析すること（中性子回折）やバルク内部の磁区構造を得ること（中性子小角散乱）ができるため，中性子の利用は非常に有用である．講演では磁石材料研究の中で材料開発に携わる方が直面する様々な問題について，中性子