日本文化演习-日本経済と社会の概要.ppt

授業科目 日本文化演習 （2010－2011学年度第1学期） 経済とは何だろう限られた資源や資産を如何にうまく配分するか 経済活動の基本原則 「限られた資源を如何にうまく配分するか」の中の、「うまく」とはどういうことでしょうか。 　その答えは、私たちが何のために経済活動を営むのかを考えてみればわ かります。 例えば、ものを買うのは欲しいものを手に入れて満足を得るためでしょう。また、生産活動に従事する場合、その仕事によってどれだけ多くの満足を得られるか、どれだけ多くの給料を稼げるかを考えて職業を選びます。つまり、個人レベルでの「うまく」とは自分の満足を最も高めること、すなわち、より効率的に行動することなのです。 　これを企業の立場で考えてみると、企業は利潤を得るために活動しているわけですから、その利潤を最大にするように行動することが効率的ということになります。 　主体によって、目的は異なりますが、いずれにせよ、その目的を達成するように、限られた資源を遣り繰りするのが経済活動の基本原則です。 経済とお金 経済活動は、必ずしもお金に関わるものではありません。しかし、分業の進んだ現代では、多くの経済活動はお金を通じて行われます。 　モノやサービスの価値をお金で測った価格によって、私たちは効率的に行動することができます。価格が需要を反映して変動し、それに応じて最適な生産、支出行動を決めることで、経済全体としての効率的な資源配分が可能となるのです。 　このように、経済にとって、お金は、価値の尺度の役割を果たし、経済活動をスムーズに進めるための重要な役割を果たしています。 　古典派の経済学では、情報はすべての人に「瞬時に」「一様に」伝わることを前提にしています。しかし現実には、商品を売る側と買う側では、その商品についての情報に偏りがあります。私たちは、価格以外にも情報などによって行動を決めている側面もあります。 経済を動かす三つの力 　家計、企業、政府が主体となり、モノ?サービスとお金を交換していく。 家計の役割 私たちは生活するうえで、財（モノ）やサービスを消費します。自給自足の世界では、自分で消費する分は自分で生産しますが、分業が高度に進んだ現代では、主に企業によって生産された財?サービスに対して、お金を払って購入します。 財?サービスの購入に必要なお金は、労働力の提供など、何らかの形で生産活動に参加することで受け取ります。つまり、私たちは生産活動に参加し、その見返りに所得の分配を受け、それを財?サービスの購入に支出するという、一連の流れで経済活動を行っています。 こうした個人の経済活動は主に「家計」という一つのまとまった単位で行われます 企業の役割 現代では、生産活動はほとんど「企業」を通じて行われています。 企業は労働力?土地?資本（生産要素）を使って生産活動を行います。 労働力は家計から提供を受け、資本?土地は家計や他の企業から調達し、それぞれの生産要素にその対価を支払います。 なお、この場合の対価とは、労働力には賃金、資本には利子、土地には土地代が相当します。 　企業の生産活動においては他の企業の財?サービスを購入することも行われ、これらは中間投入と呼ばれます。 　企業は、生産した財?サービスを家計や企業に販売することで売り上げを確保し、売り上げから生産要素の調達や中間投入に必要となった費用を除いた分を利潤とします。 その利潤がなるべく多くなるように創意工夫をこらし、売り上げ拡大、費用節約などに努力しているのです。 政府の役割 政府活動の主な担い手はこの家計と企業ですが、このほかにも「政府」が経済活動に関与してきます。政府の主な経済活動は、行政サービスを生産し、企業や家計に提供することです。 　政府は企業と同様、労働力?資本?土地に対し対価を払って使用し、生産活動を行います。 　行政サービスの対価は、主に家計や企業に税金を課することで徴収します。これは行政サービスが、国防、司法、治安、治山治水など、国民や地域住民全体に及ぶという性格を持つためです。 　政府は、税金などにより徴収した歳入の一部を、失業保険、年金などの社会保障という形で家計に支払います。また、政府は企業に補助金を支給し、生産活動が経済全体にとって、より望ましい方向に進むように促したりとします。 　このように家計、企業、政府の三者が主な経済主体となり、これらの間で財?サービスとお金を交換することで経済が循環していくのです。 ミクロ経済とは:ミクロ経済学は、個人と企業の個別の行動を分析するものです。 経済の動きを見る場合、家計、企業、政府の3部門の関係を全体像として捉える視点と、個人の消費行動や企業の生産活動に焦点を当てる視点があります。 後者のよう