日本高齢者再雇用現象について.doc

目　次 要　旨 ii 摘 要 iii はじめに 1 1 日本における高齢者雇用の現状 1 1.1少子高齢化社会と労働力不足 1 1.2高齢化する労働力人口 2 2 高齢者雇用の諸政策 2 2.1高齢者雇用対策の萌芽 2 2.2高齢者雇用対策の成り立ち 3 3 高齢者再雇用の問題点 4 3.1労働力不足による問題 4 3.2高齢者雇用の阻害要因 5 4 理想的な高齢者再雇用の形態の提案 6 4.1雇用制度 6 4.2勤務形態 6 おわりに 6 参考文献 8 要　旨 日本では、人口や労働力人口が減少して行くなか、現在の日本の労働力市場において十分に活用されていない働き手の一人として高齢者の存在を挙げることができるが、従来型の社会システムは、労働生産性の向上と人口増加を背景とした経済成長を前提とし、システムを構築してきたが、今後は生産年齢人口の減少、高齢人口の拡大という人口構造の変化を踏まえた新たな社会システムを構想していく必要が求められている。そこで、本稿では長い人生の中で培われてきた多様な経験を持つ高齢者再雇用の人的資本に着目し、その資力を十分に社会に活用していくことが、今後の日本社会および高齢者自身にとって有意義であるといえる。 キーワード: 高齢者；再雇用；日本社会；少子高齢化；雇用対策  摘 要 在日本，人口和劳动力人口在减少的同时，在日本劳动力市场上，作为一个没有被活用的支柱就是高龄者的存在，但在传统的社会里是以劳动生产率的提高和以人口增加为背景的经济成长作为前提构建的社会，今后需要以生产年龄人口的减少、高龄人口扩大的人口构造变化为基础进行新的社会构成。因此，本文以在漫长人生中被培育了多种经验的高龄者再就业的人力资本为着重点，其人力资源在社会上进行充分利用，对今后日本社会和高龄者自身来说是有意义的。 关键词：高龄者；再雇佣；日本社会；少子老龄化；雇佣对策 はじめに 日本では、平均寿命の伸びや出生率の低下により少子高齢化が急速に進んでいる。現在ではおおよそ4人に1人が65歳以上となり、日本はかつてない少子高齢化社会へ突入しようとしている。このままの状態で少子高齢化が進めば、社会を支える役割を中心的に担う働き手の数は当然少なくなる。この数が減れば、総生産が減り、1 人当たりの国民所得を維持することも難しくなってくる。高齢者雇用については多く研究されており、日本国政府も高齢者雇用に関する法律の改正などの対策を始めている。しかし、法律の改正より雇用は安定しつつあるが、労働者の労働形態は改善されていない。しか、業務内容はこれまでと変わらないが、給与はこれまでよりも大幅に少なくなると悲観していた。これまで、会社や社会のために30年40年近く働いてきた高齢者がこのような扱いを受けるのは不当であると考える。また、高齢者の体への負担を考えると労働時間や労働環境を検討する必要がある。これらの点を考慮して、我々世代が高齢者になったときに働き続けたいと思える労働環境や高齢者雇用の形態について検討したい。 1.1少子高齢化社会と労働力不足 現在、日本が抱える大きな課題として少子高齢化社会の問題がある。実際にテレビや新聞などのマスメディアを通して「少子高齢化社会」の問題は多く取り上げられているが、少子高齢化社会とは、少子化と高齢化が同時に生じている社会のことである。少子化とは、18 歳未満の子供の数が65歳以上の高齢者よりも少なくなることである。少子化が進行する原因の一つには、出生率（一人の女性が一生のうちに産む子供の平均数）の低下が考えられる。出生率が低下した背景には、女性の社会進出や非正規雇用者の増加、失業率の増加があると言われている。このような社会情勢によって、日本では1997年から少子社会に突入した。また、高齢化とは総人口に占める高齢者の割合が高まることである。高齢化率が7％を超えた社会を「高齢化社会」、14％を超えた社会のことを「高齢社会」、21％を超えた社会を「超高齢社会」といい、日本は 2007 年より超高齢社会となっている。これは、医療技術の発展、食生活や生活環境の改善により平均寿命が伸びたためである。このような少子高齢化社会は様々な問題を生じさせる。例えば、労働参加率の低下である。労働参加率とは、生産年齢人口(15～64歳)に占める労働人口(15歳以上で働く意思や能力のない病弱者や学生、専業主婦を除いた、働く意欲を持つ就業者と失業者の合計)の割合のことを言う。少子高齢化により出生率の低下や高齢者の会社?社会からのリタイアが増大し、労働参加率が低下することで、経済の成長が弱まる可能性まで出てくる。経済成長率は労働者数の増加率と労働生産性の上昇によって決まる。そのため、労働力人口が減少し１人当たりの労働生産性が