芥川龙之介独特的女性观.doc

はじめに 「大正文壇の鬼才」と呼ばれる芥川龍之介は彗星のごとくあらわれ、彗星のごとく消える偉大な作家である。子供の時、お母さんに精神病を患われて、お父さんに芥川家に養子として預けられた。最後に「ぼんやりした不安」で３５歳の若さで自ら命を断った。芥川氏新思潮派に属して、短い人生のなかで、結構な短編小説を出版されて、日本文壇に巨大な貢献を与えた。評論家や研究者は芥川氏の死を残念に思っていながら、芥川氏の文学に最高の評判を与えている。 芥川氏の親友菊池寛氏はこう語った。「彼のごとき高い教養と秀れた趣味と、和漢洋の学問を備えた作家は、今後絶無であろう。古き和漢の伝統および趣味と欧州の学問趣味とを一身に備えた意味において、過渡期の日本における代表的な作家だろう。 有名な小説家及び日本文学の評論家である江口涣氏は「芥川の澄み切った理知と洗練されたユーモア（略）全ての長所が自然に交差して現れている。」と評価した。 芥川氏の作品は主に二つの筋にわけられる。ひとつは、人性の「悪」への暴露、批判と攻撃。代表作品は「羅生門」、「藪の中」、「蜘蛛の糸」などである。もうひとつは、人生の幻滅感すなわち厭世芸術至上主義愛憎まっしぐら僕は養家に人となり、我儘らしい我儘を言つたことはなかつた。と云ふよりも寧ろ言ひ得なかつたのである。僕はこの養父母に対する「孝行に似たもの」も後悔してゐる。しかしこれも僕にとつてはどうすることも出来なかつたのである。 以上の話からわかるように、芥川氏は小さいときから、老成るようになって、そして、養父母の前に、自分の性格を抑えて、だんだん敏感的になってしまった。そのため、芥川氏は「真正の母性愛」を一度でも感じなかったから、その愛を求めたかった心は強かった。 それは、彼の半自叙伝の『大導寺信輔の半生一斑をうかがい知ることができる信輔は全然母の乳を吸ったことのない少年だった。母は一粒種の彼を産んだ後さえ、一滴の乳も与えなかった彼は毎朝台所へ来る牛乳のをした。又何を知らぬにもせよ、母の乳だけは知っている彼の友だちをしたその段落から見れば、大体芥川の母性愛への望ましさが感じられた。 でも、敏感的な彼は現実の世界で真正の母性愛が見つからないということを意識してはじめて、愛というものにはじめて失望して遺恨を抱くことにな僕の母は狂人だった。僕は一度も僕の母に母らしい親しみを感じたことはない。僕の母は髪をきにし、いつも芝の実家にたった一人りながら、ですぱすぱを吸っている。 その段落から、芥川氏は完全に母性愛に乏しく、女性へのがっかりする気持ちがわかった。 したがって、母性愛を欠けるということは芥川氏の独特な女性観の形成する基礎なのではないかと考えられる。 １．２身近の女の影響 母の影響は芥川氏の独特な女性観を形成する基礎だといえば、芥川氏の付き合った女性たちは彼の独特な女性観の形成を更に一歩進めた。 まず、1915年のとき、当時23歳の芥川氏は吉田彌生という女と会って、初恋になった。しかし、吉田彌生は養父母に認められなかった。芥川氏は苦しく吉田と別れた。吉田との別れは芥川氏に大きな衝撃を与えた。芥川氏はそれから厭世な気持ちを持つようになった。 3年後、塚本文子との出会いで、結婚するようになった。塚本はあまり文学的教養がなかったけれども、芥川氏はあなたは僕を心から愛すればいいと塚本への手紙に書いた。実は、愛への不安があってこそ、自分だけを愛する人を見つけたかった。芥川にとって、文子は真心をもって自分を愛して、文子のような優しい女はきっと家族に好まれて、それだけならもう十分だった。しかし、本当は芥川自分は愛情というものがもう信頼できなくなった。塚本と結婚した一年のみに、秀茂子と関係を持っていた。1921年のとき、彼女は赤ちゃんが出来てしまった、責任を取ってくれと芥川を威嚇した。当時の神経衰弱の芥川氏にとって泣く面にハチだった。塚本のことによって芥川は人性の疑いそして女性への疑いとをもつようになった。女性の変わりやすい面にいやになった。 『侏儒の言葉』の話で芥川氏の女性への矛盾的な気持ちを解釈できるかもしれない。「健全なる理性は命令している。――爾、女人を近づくるれ。しかし健全なる本能は全然反対に命令している。――「爾、女人を避くる勿れ。」女人は我我男子には正に人生そのものである。即ち諸悪の根源である。ここから、私たちは芥川氏が女性を愛すると同時に女性を憎んでいたという矛盾的な感情を体験した。その感情も彼の創作に深い影響を与えたと言えるのだろう。 第二章　「藪の中」という作品を中心に論じた芥川の独特な女性観 ２．１創作背景 １９２２年、『藪の中』という作品は発表された。そのときは芥川龍之介氏の内省している時期というのだった。当時は芥川氏は病気で、ずっとベ